全国のご当地ほりにし

東京都心から南西に約120㎞の太平洋上に位置し、「伊豆大島」の名で知られる伊豆諸島最大の島。全体が主に玄武岩質マグマからなる「伊豆大島火山」であり、島の中央部には中央火口丘「三原山」が鎮座しています。昭和61年には、約560年ぶりに「割れ目噴火」が発生し、全島民が島外へ避難する未曾有の事態に発展しました。 東京や静岡から高速ジェット船が定期就航しており、東京から１時間45分、静岡・熱海からは45分と、アクセスは良好。令和５年５月には「Izu-Oshima Co-Working Lab WELAGO」がオープンするなど、都心からのアクセスの良さから、ワ―ケーション需要も高まりつつあります。 また、豊かな自然地形を生かしたコースが人気のトライアスロン大会やマラソン大会、サイクルイベント等が開催されているほか、冬季には島を代表する花・椿が見ごろを迎え、「椿まつり」が開催され、島内が賑わいます。

富士箱根伊豆国立公園に属しており、島の面積90.76㎢のうち約97％が国立公園に指定されています。島を取り囲む海洋と活動的な火山に由来する特異な自然景観や生物・生態系が大切に守られており、住民も来島者もその豊かな自然を味わい楽しむことができます。 平成22年には日本ジオパークに認定され、伊豆大島を管轄する環境省・伊豆諸島管理官事務所と密な連携のもと、国立公園とともにさまざまな取り組みを進めています。 三原山の北東側には、「裏砂漠」と呼ばれる、真っ黒い砂漠のような景色が一面に広がっています。日本国内とは思えない荒涼とした景観から、ドラマやMVの撮影地としても利用されています。 これは、火山灰とスコリアで形成されています。伊豆大島は最大風速10m/s以上の日が年間の3分の1に達するほど風が強い地域で、かつ南西の風がよく吹くため、噴火のたびに火口の北東方向に噴出物が厚く降り積もり、噴火していない期間も強風や雨水によって地表が絶えず移動するため、植物の種や芽生えが定着しづらく、黒い砂漠景観が長く保たれています。 ※この裏砂漠を含む山頂カルデラ内は 富士箱根伊豆国立公園の《特別保護地区》に指定されており、火山監視観測車両や緊急車両を除いて、車両侵入禁止 です。豊かな自然や稀少な資源を大切にしながらお楽しみください。

島の周囲には、黒潮の恩恵により伊勢海老やトコブシ、タカベ、イサキ、キンメダイなどの豊かな漁場が広がります。しかし、近年は海水温の上昇や磯焼けなどのほか、漁業者の高齢化に伴う廃業などを背景に、水産業の在り方が変わりつつあります。 特産の明日葉や絹さやえんどう、島唐辛子などの野菜のほか、ブバルディアや千両など花卉栽培も盛んに行われています。